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最近、日本経済新聞の電子版を読み始めました。1週間くらい経ったので雑感を。
ちなみにiphone版は、まじめに新聞を読めるものではないので、省略。
1.電子版の特長(読み方の前提)
・RSSのような、テキストのみを表示することはできません。
- RSSやったことないですが。
・一括ダウンロード機能はありません。
・記事ごとにページが分かれており、「次の記事へ」進むボタンがありますが、アクセシビリティのためのショートカットキーの設定はなされておらず、いちいちマウスでボタンを押す必要があります。
・新聞の分野ごとに、1面、社説、総合・政治、総合、経済1…というジャンル区分があり、「次の記事へ」を押して進めるのはそのジャンルの最後までです。
- e.g.社説は2つくらいしかありませんが、その二つを読んだらいちいちトップに戻る必要がある。
2.日経新聞電子版の読み方
・google chromeを利用。
- 好みの問題ですが、前提からするとタブを沢山開いてもブラウズに問題が起きないブラウザを選択する必要があったため。
・ブラウザの設定で表示を遅くする設定を無効にする。
- flashを無効にすることはもちろんのこと、画像についても適宜全ブロックしたほうがいいです(最低でもwww.nikkei.com以外は全てブロック)。
・できる限り1画面に表示される文字量を多くする。
- windows vistaの場合、chromeでメイリオフォントを強制するアドオンをインストールするとともに、文字サイズを小さくする。
・朝刊又は夕刊のトップページを開いたら、ページをスクロールさせながら、各ジャンル(1面、社説、総合・政治、総合、経済1…)の最初の記事を新しいタブで開きます(タブを開くときにそのタブがアクティブにならない開き方をするように)。
・全ジャンルの最初の記事を開いたら、読み込みが終わったタブを読み、読み終わったら「次の記事へ」ボタンを押すとともに、隣のタブを読みます(ブラウザのショートカットキーで隣のタブに移行すると速度にだいぶ差がでます。chromeならctrl+tab)。
・各ジャンルの最後の記事まで読んだらそのタブを消す。-これを繰り返してタブが全てなくなった時点で、読み終えたことになります。
3.実際に読んで気づいた点
通信環境の良好な銀座周辺の喫茶店で、平均的な携帯モバイル環境を用いて、上記読み方に従い、木曜日、金曜日、土曜日の朝夕刊(合計6つ)を一気に読もうとしたところ、4時間かかっても読み終わりませんでした。
(私が紙版を読んでいたころは、上記全部を読み終えるのに1時間もかからないと思います。)
当然、データ量はたいしたことないのですから、時間がかかった理由は下記2つに集約されます。
・飛ばし読みができない。していない。
・通信環境での読み込みエラーや読み込み待ちが多かった。
- 正直こっちはだいぶ問題があります。通信環境をもっとよくするという主張もありますが、先ほども述べたように、単純なデータ量で言えば、ダウンロードに10分もかからないような総データ量であるにもかかわらず、実際には各記事を都度クリックするブラウズ方法では、読み切れないのです(irvineなどのソフトを用いて単一のファイルをレジュームしながらダウンロードすれば、10分も絶対かからないでしょう)。
- 一括で記事を入手するために、全記事をメールで送信するとか、他の記事を読んでる間に、全記事を先行ダウンロードする仕組みがないと、電子版を購読し続けるのは難しいのではないでしょうか。
4.日本経済新聞紙版との違い
よい点
- 興味のない記事も基本的に全部読むことになるため、社会の状況が俯瞰できる。
- 資源ごみがでない。
- いちいち郵便ポストに取りにいく必要がない
- 緊急のニュースがあると記事最上部にバナーでお知らせしてくれる。
- 気になった用語をすぐググれる。
- e.g.
- EU大統領との経済問題の記事から、EU大統領に俳句の趣味があることをすぐ検索できた。
- グリーンスパンがfinancial timesで米金融緩和策を批判しているという記事があれば、すぐweb版のfinancial timesで当該批判記事を読むことができた。
- 米金融緩和策をググっていたらQE2という名前のものであるということを知った。
悪い点
- 一覧性に(とても)難あり(興味のない記事でもとりあえず目を通す必要がある。1記事30秒くらいは失う)
- 立ち読み不可
- 広告が紙版と違う
- 正直、1面下部にある新刊の広告は、広告というより重要な文化情報の一つだと思いますが、WEB版はこの情報がすっかり抜け落ちています。
- WEB版と紙版で広告収入を稼ぎたいのでしょうが、ちょっと残念。
5.無料のネットニュースとの違い
良い点
- 記事の質がまとも
- 朝日でも読売でも質は悪くないのですが、紙版とまったく同様にそれぞれの得意方面があるので…
- (広告を除けば、)載っている情報が紙と同じ
- 興味のないニュースも読むことで、偏りが少なくなるよう気をつけることができる。
- 最近のネットニュースとその読者の「自分が信じるものしか読まない。興味があるものしか読まない」という悪しき風潮から少し身を守ることができます。
- 本屋にときどき行かないとどんどん自分がずれていくのと同じですよね。
悪い点
- 値段設定が異常。やる気がない。
- 使い勝手が無料のネットニュースと同じ低レベルにとどまっている
6.結論
だいぶ微妙だが、仕方なくとりあえず購読する。(5/10)
先読みダウンロードしといてくれれば相当違うのだけれど。。。